カリキュラム

農業・資源経済学専修(農経)において卒業に必要となる単位数は76単位です。その単位数を満たすために、農学総合科目、農学基礎科目、農学共通科目、課程専門科目、専修専門科目から指定された単位以上取得する必要があります。一定の条件はありますが、農学展開科目や他学部の科目を卒業単位として算入することができます。専修専門科目と専攻に所属する教員が担当する課程専門科目が専修での学びの中心となります。

農村調査概論

 農業・資源経済学を学ぶ上で要となるフィールドワーク実習の方法論について習得する2年次A2タームに開講される必修科目であり、3年次に開講される地域経済フィールドワーク実習の概要を知る上でも重要な科目です。

農業・資源経済学演習

 2年次のA1・A2ターム(演習I)、3年時にS1・SPターム(演習II)、A1・A2ターム(演習III)に開講される必修科目です。配属希望調査をもとに分属されます。3年次の演習Ⅱで各教員が開講するゼミに配属され、文献を読んだり、先輩の話を聞きながら、4年次の卒業論文の執筆に繋げていきます。学びを深めると同時に、教員と親しめることも魅力のひとつです。

地域経済フィールドワーク演習

 3年次の通年で開講されている選択必修科目です。これは、1927年から行われている学生農村調査の流れをくむ伝統授業で、農経の目玉授業でもあります。受講する学生ひとりひとりが、それぞれの関心に基づいてテーマを設定し、調査票を作成し、実際に現地での聴き取り調査を行い、収集したデータを分析して、報告書に纏めるという一連の現地調査の流れを学びます。農業の現場で生産者から聞き取る情報や、JAや役場などの職員の方などとの談話からは、座学の授業では得ることのできない視座や示唆、考え方に接することができます。

農作業実習

 3年時SPタームに1日(田植え)、A1・A2タームに毎週、西東京市の生態調和農学機構で実際に農作業を体験する実習で必修科目に指定されています。農業経済学との関連は薄そうに見えますが、ともすれば経済学に追われがちな私たちに、土をさわり、作物を育てる喜びを感じさせてくれる実習です。水稲の育成から野菜・果樹の管理に至るまで、幅広く農業を体験することができます。

卒業論文作成

 4年次には、各指導教員の指導のもとで卒業論文の執筆にあたります。2月には、卒業論文報告会で2年生、3年生、4年生の前で研究内容を報告します。

近年の卒業論文のタイトル

  • 南西諸島における肉用牛繁殖部門の優位性の評価-鹿児島県熊毛郡中種子町を対象に-
  • 農産物ブランド化推進体制における組織内調整 -宮﨑県産マンゴー・太陽のタマゴを事例として-
  • 薬用作物の国産化への課題と可能性
  • 銘柄豚のブランド化戦略に関する研究 -東京生まれのブランド豚TOKYO Xを事例として-
  • 滋賀県における農業環境政策の実証的評価
  • 都市農地の防災的活用に関する考察
  • 都市近郊における農地保全の課題と展望
  • 企業の農業参入が地域農業に与えるインパクトの評価
  • 超過作付慢性地域における転作対応の実態
  • スーパーL資金貸付の融資動向と地域性について
  • 中山間地域等直接支払制度の実施状況にみる集落活性化の現状と課題
  • 自伐林業先進地域における農家林家経営の実態について
  • 台湾北部山岳地域のタイヤル族部落における土地利用・資源管理に関する研究
  • 日本における村落の構成単位に関する研究
  • 宇治茶販売におけるプロモーション戦略
  • 近世村落における五人組の編成と機能についての研究
  • 千葉県における落花生の加工・流通
  • B級グルメのプロモーション戦略・戦術とその評価
  • 近代における酒造家運動の展開-酒造業の産業構造の観点から-
  • 栄養不足蔓延率の要因分析と各要因の効果の評価
  • 穀物自給率の基礎的要因分析 -2007年?2011年データを用いて-
  • 経済発展段階別に見たがん死亡率と各種生活習慣要因間の関係 -パネルデータ分析-
  • 人口減少・高齢化進展の下での食料摂取量予測-共変動最大化によるコウホート分析-
  • 音楽産業の変貌とその要因分析
  • 日本の製造業企業の女性雇用のインセンティブに関する実証研究
  • 農業水利システムにおける小水力発電の評価と展望
  • 我が国豚肉需要の分析と養豚経営の展望
  • 農産物直売所に関する消費者意識-「東大マルシェ」における社会実験の結果を中心に-
  • 都市における食品廃棄物リサイクルの分析-三鷹市エコ野菜地域循環事業を対象に-
  • 食品事故による安全性への懸念とその経済的影響の検討
  • 定住自立圏形成の要因と効果に関する分析 -北海道を事例として-
  • サブハラ・アフリカの農業機械化は集約的を導くだろうか? -ガーナの畑作事例から
  • The Impact of Armed Conflict on Cowpea Market in Nigeria
  • マダガスカルにおけるライスバンクの農家家計への消費平準化に対するインパクト-Propensity score matchingによる計量分析-
  • ササゲ改良品種導入が農家家計に及ぼすインパクト:ブルキナ・ファソの事例
  • 食品の放射性物質汚染基準値強化は消費者に安心をもたらしたのか -日本各地のコメ価格分析から-
  • 家畜共済における危険段階別共済掛金制度の導入による肉用牛経営のモラルハザード及び逆選択の軽減に関する分析